(42) 契りきな かたみに袖を しぼりつつ
末の松山 波越さじとは(清原元輔)
末の松山 波越さじとは(清原元輔)
(歌意) かたく誓いましたよね。お互いに涙で濡れた袖を絞りながら。
あの末の松山を波が越すことがないのと同じように
決して二人の心は変わらないと・・
あの末の松山を波が越すことがないのと同じように
決して二人の心は変わらないと・・
Our sleeves, all wet with tears, attest
That you and I agree
That to each other we’ll be true,
Till Pine-tree Hill shall be
Sunk far beneath the sea. MOTOSUKE KIYOHARA
How desolate my former life, Those dismal years,ere yet I chanced to see thee face to face; ‘Twere better to forget Those days before we met. THE IMPERIAL ADVISER ATSUTADA 作者の藤原敦忠は三十八歳の若さで亡くなっており、その父、藤原時平も三十九歳で亡くなっている。 これは、時平によって九州に追放された菅原道真の祟りではないかと噂されたそうです。 敦忠自身もその運命を予知していて、自分は短命であると妻に言ったそうで、さらに、自分が死んだ後に妻が誰と再婚するかも予言し、それが現実になったとされています。怖いですね。この歌は「後朝の歌」(男女が初めて一夜を共にした朝に、男性から女性に贈る歌)に分類されています。写真は御簾の飾り紐が結ばれていることと、契りを結ぶことを掛けて表現しました。 |